「レベル7」宮部みゆき

【あらすじ】
レベル7まで行ったら戻れない―。謎の言葉を残して失踪した女子高生。
記憶を全て失って目覚めた若い男女の腕に浮かび上がった「Level7」の文字。
少女の行方を探すカウンセラーと自分たちが何者なのかを調べる二人。
二つの追跡行はやがて交錯し・・・・。
ツイストに次ぐツイスト、緊迫の四日間。
【感想】
マンションの一室で目を覚ました男女は記憶を失っていた・・・、
そんな冒頭から始まるミステリ。
すばらしかった。久々に大当たりを引いた気がする。
まずこの最初の展開から引きこまれっぱなし。
ページをめくる手が止まらない。
記憶を失った男女が記憶を探っていくんだけど、
自分の名前もここがどこなのかも何もわからない。知人もいない。
そんな本当に手がかりのない状況から少しずつ自分に近づいていく。
そしてそんな男女とは別で家出した少女を探す女性も描かれる。
こんな2つの物語が交互に描かれるんだけど、
全く関係のないはずのこの2つが徐々に絡み合っていく展開は見事。
そして終盤の怒涛の展開ときたら・・・。
もう何を信じて誰を疑えばいいのか何もわからない状態に。
でもだからこそ先が読めなくてドキドキワクワクが止まらなかった。
最後も含めて傑作でした。
宮部みゆきの作品で大好きと言えるのは火車くらいでしたが、
やっと2作目が見つかりました。
是非読んでみてください。
【おすすめ度】
★★★★★

レベル7(セブン) (新潮文庫)レベル7(セブン) (新潮文庫)
宮部 みゆき

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