2012-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「やがて目覚めない朝が来る」大島真寿美

【あらすじ】 少女は、魅力的な大人たちに囲まれて、大人になっていく。 すべてを包み込んで穏やかに流れていく時間と人生のきらめきを描き出す、 今、最注目の著者の最高傑作。 【感想】 元女優の祖母・蕗さんと、その周りの人たちの話。 泣きました。 物語…

「猫を抱いて象と泳ぐ」小川洋子

【あらすじ】 伝説のチェスプレーヤー、リトル・アリョーヒンの、 ひそやかな奇跡を描き尽くした、せつなく、いとおしい、 宝物のような長篇小説 【感想】 小さなチェス棋士・リトル・アリョーヒンの物語。 バスの人からチェスを教えてもらって、 大きくなる…

「欲しいのはあなただけ」小手鞠るい

【あらすじ】 支配欲をむき出しに、ときに力で組み伏せる「男らしい人」と、 家庭を持ちながらもひたむきに愛してくれる「優しい人」。 ふたつの恋を思い返すときだけ、わたしはつかの間生者になれた。 激しくのめり込み、やがて溺れる恋の欲望を、駆け抜け…

「女王国の城」有栖川有栖

【あらすじ】 舞台は、急成長の途上にある宗教団体“人類協会”の聖地、神倉。 大学に顔を見せない部長の江神二郎を探して、 いつもの4人が“城”と呼ばれる人類協会の総本部を訪れる。 そこで思いがけず殺人事件に直面して・・・ 江神シリーズ待望の書き下ろし…

「グレイヴディッガー」高野和明

【あらすじ】 都会の闇を生きてきた悪党・八神俊彦は、運命の一日を迎えるはずだった。 生き方を改めるため、自ら骨髄ドナーとなり白血病患者の命を救おうとしていたのだ。 ところがその日、都内で未曾有の無差別大量殺人が発生。 大都市・東京は、厳戒態勢…

「西の魔女が死んだ」梨木香歩

【あらすじ】 中学に進んでまもなく、どうしても学校へ足が向かなくなった少女まいは、 季節が初夏へと移り変るひと月あまりを、西の魔女のもとで過した。 西の魔女ことママのママ、つまり大好きなおばあちゃんから、 まいは魔女の手ほどきを受けるのだが、 …

「民王」池井戸潤

【あらすじ】 国会騒然…!日本の政治はいったいどこへいってしまうのか!? 胸がスカッとする痛快エンタメ政治小説。 【感想】 総理大臣とそのバカ息子の中身が入れ替わってしまう話。 この設定からわかるように軽くて楽しい話です。 著者の他の企業小説と比べ…

「妊娠カレンダー」小川洋子

【あらすじ】 姉が妊娠した……やがて妹はめまいのするような悪意の中へすべりこんで行く。 現実のゆらぎをきらめく言葉で定着した芥川賞受賞作。 【感想】 妊娠カレンダー、ドミトリイ、夕暮れの給食室と雨のプール、の3つから成る短編集。 「博士の愛した数…

「果つる底なき」池井戸潤

【あらすじ】 「これは貸しだからな」 謎の言葉を残して、債権回収担当の銀行員・坂本が死んだ。 死因はアレルギー性ショック。 彼の妻・曜子は、かつて伊木の恋人だった……。 坂本のため、曜子のため、そして何かを失いかけている自分のため、 伊木はただ1人…

「6時間後に君は死ぬ」高野和明

【あらすじ】 6時間後の死を予言された美緒。 他人の未来が見えるという青年・圭史の言葉は真実なのか。 美緒は半信半疑のまま、殺人者を探し出そうとするが―刻一刻と迫る運命の瞬間。 血も凍るサスペンスから心温まるファンタジーまで、 稀代のストーリーテ…

「双頭の悪魔」有栖川有栖

【あらすじ】 四国山中に孤立する芸術家の村へ行ったまま戻らないマリア。 英都大学推理研の一行は大雨のなか村への潜入を図るが、 ほどなく橋が濁流に呑まれて交通が途絶。 川の両側に分断された江神・マリアと、 望月・織田・アリス――双方が殺人事件に巻き…

「獣の奏者・外伝」上橋菜穂子

【あらすじ】 エリンとイアルの同棲時代、師エサルの若き日の苦い恋、息子ジェシのあどけない一瞬……。 本編では明かされなかった空白の11年間にはこんな時が流れていた! 【感想】 最後に出た外伝。 イアルとエリンの恋と、エサルの過去。 本編では明かさ…

「獣の奏者・探求編、完結編」上橋菜穂子

【あらすじ】 降臨の野からエリンはどこへ向かったのか。 人と獣という、永遠の他者どうしが奏でる未知の調べが響いたとき、 この世に何が起こるのか。 【感想】 闘蛇編、王獣編の続きです。この2冊で再び完結します。 王獣編を読んだ直後に読んでたのですが…

「午前三時のルースター」垣根涼介

【あらすじ】 旅行代理店に勤務する長瀬は、 得意先の中西社長に孫の慎一郎のベトナム行きに付き添ってほしいという依頼を受ける。 慎一郎の本当の目的は、家族に内緒で、失踪した父親の消息を尋ねることだった。 サントリーミステリー大賞受賞作。 【感想】…

「彼女がその名を知らない鳥たち」沼田まほかる

【あらすじ】 八年前に別れた黒崎を忘れられない十和子は、 淋しさから十五歳上の男・陣治と暮らし始める。 下品で、貧相で、地位もお金もない陣治。彼を激しく嫌悪しながらも離れられない十和子。 そんなダメな二人が繰り広げる愛の物語。 【感想】 不快な…

「謎解きはディナーのあとで」東川篤哉

【あらすじ】 「失礼ながら、お嬢様の目は節穴でございますか?」 令嬢刑事と毒舌執事が難事件に挑戦。 ユーモアたっぷりの本格ミステリ。 【感想】 お嬢様刑事と毒舌執事の連作短編。 評判が良くないのは知ってましたが、 正直なところ思ってたよりは読めま…