「7つの会議」池井戸潤

【あらすじ】
トップセールスマンだったエリート課長・坂戸を“パワハラ”で社内委員会に訴えたのは、
歳上の万年係長・八角だった―。
いったい、坂戸と八角の間に何があったのか?
パワハラ委員会での裁定、そして役員会が下した不可解な人事。
筋書きのない会議がいま、始まる―。
“働くこと”の意味に迫る、クライム・ノベル。
【感想】
ある電機メーカーでの不可解な人事、そして後任の課長が知らされた事実とは・・・。
その謎が徐々に明かされていく企業小説。
面白かった。
最初は全くわからない。
ただまわりの会社や社員の人たちが次々と描かれていく中で、
徐々に見えていく想像以上の影の気配。
そしてそれが明らかになって・・・。
そのあとも最後の最後まで見事でした。
何が正しくて何が間違っているのかわからなくなるあの中で、
それぞれの選んだ生き様が輝いてた。
ただあえていうなら、もっと当事者の葛藤を描いて欲しかった。
もちろん描かれていたんだけど、
もっと胃が痛くなりそうなくらい、
これなら自分もやってしまう、と思うくらいの、
葛藤や描写が欲しかった。
まあ今のままでも十分面白かったですけどね!
おすすめです。
【おすすめ度】
★★★★★