「オルファクトグラム」井上夢人
【あらすじ】
姉を殺害した犯人に、事件現場で襲撃された片桐稔は、
その後遺症から通常の“匂い”を失い、イヌ並みの嗅覚をもつことに……。
まったく違う世界に戸惑いながらも、失踪したバンド仲間を、
嗅覚を頼りに捜し求めてゆく。
新たな能力を駆使することで、姉の仇を討てるのか?
新感覚の大長編異次元ミステリー。
【感想】
殺されかけてから異常に嗅覚が発達した主人公が、
事件を追っていくミステリ。
においが視覚的に見える、というSFチックな話で、
それによっていろいろ起きるし、犯人をつきとめていきます。
人間は匂いをうまく表現できないし、区別もできないけど、
それがもし視覚的に、色や模様でわかったとしたら・・?
どんなものでも表現できるし、区別できますよね。
例えば料理の成分が匂いだけでわかったりとか、とにかく設定がいいです。
この嗅覚があるからこそできる方法で事件をおいかけていくので、
設定の使い方という意味でもうまい。
終わり方もいいし、おすすめの一冊です。
是非どうぞ。
【おすすめ度】
★★★★★
オルファクトグラム(上) (講談社文庫) | |
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