「手紙」東野圭吾

【あらすじ】
強盗殺人の罪で服役中の兄、剛志。
弟・直貴のもとには、獄中から月に一度、手紙が届く…。
しかし、進学、恋愛、就職と、直貴が幸せをつかもうとするたびに、
「強盗殺人犯の弟」という運命が立ちはだかる苛酷な現実。
人の絆とは何か。いつか罪は償えるのだろうか。
犯罪加害者の家族を真正面から描き切り、感動を呼んだ不朽の名作。
【感想】
兄は犯罪者。
その家族として差別を受け続ける弟が主人公。
この"差別"がテーマとなっています。
弟は悪くないのに兄のせいであまりに不幸です。
だから読んでると兄貴が憎くなってきます。
でもその印象も変わっていく。
この兄の発する言葉は手紙だけです。しかもほとんど読まれません。
だけどその手紙が物語の世界の色を変えていく・・・
この手紙を読んで改めて、東野圭吾は人の想いを描くのがうまいと感じました。
決して楽しい作品ではないかもしれませんが、
とても深い作品です。
読んでいて涙が出てきました。
是非読んでみてください。
私にとっては東野圭吾の作品の中で、1,2を争う作品です。
【おすすめ度】
★★★★★

手紙 (文春文庫)
手紙 (文春文庫)東野 圭吾

おすすめ平均5つ星のうち4.5
5つ星のうち5.0読者を当事者にする
5つ星のうち5.0一気に読めて、でも余韻が残ります。考えさせられる本。
5つ星のうち3.0虐げられること
5つ星のうち4.0犯罪者には厳しい内容とは思うが
5つ星のうち1.0読んだあと体が冷たくなりました


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