「六番目の小夜子」恩田陸

【あらすじ】
津村沙世子―とある地方の高校にやってきた、美しく謎めいた転校生。
高校には十数年間にわたり、奇妙なゲームが受け継がれていた。
三年に一度、サヨコと呼ばれる生徒が、見えざる手によって選ばれるのだ。
そして今年は、「六番目のサヨコ」が誕生する年だった。
学園生活、友情、恋愛。
やがては失われる青春の輝きを美しい水晶に封じ込め、漆黒の恐怖で包みこんだ、伝説のデビュー作。
【感想】
ホラーとミステリの合いの子のような話。 
導入もいいし、前半は怖くてとてもすばらしい。 
中でも六番目の小夜子の上演シーンは圧巻。
怖いし迫力あるしゾクゾクした。
こんなシーンが書けるなんて・・・と思うほどの圧倒的迫力。
しかしそのあとはかなり減速気味。
前半はホラー展開だったのに、
後半は急に日常的で現実的な話になって不気味さが薄れていく。
しかも犬絡みの話がどうもアンフェアなような・・・
ホラーだからと言ってしまえばそれまでなんだけど。
前半は面白いのに後半のまとめ方がいまいちなところが、
恩田陸らしい。良くない意味で(笑)
でも"台無し"って終わり方じゃなくて、"もったいない"って感じなので、
十分に読む価値はあります。
怖いしなかなか面白い。
★3か迷ったけど、前半は★5いけるくらい面白いので★4で。
【おすすめ度】
★★★★☆

六番目の小夜子 (新潮文庫)
六番目の小夜子 (新潮文庫)恩田 陸

おすすめ平均5つ星のうち3.5
5つ星のうち4.0mmmm
5つ星のうち3.0もったいないが、雰囲気は抜群
5つ星のうち5.0真実とは
5つ星のうち4.0たくさんの引き出し
5つ星のうち3.0雰囲気は良し


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