「生ける屍の死」山口雅也

【あらすじ】
ニューイングランドの片田舎で死者が相次いで甦った!
この怪現象の中、霊園経営者一族の上に殺人者の魔手が伸びる。
死んだ筈の人間が生き還ってくる状況下で展開される殺人劇の必然性とは何なのか?
自らも死者となったことを隠しつつ事件を追うパンク探偵グリンは、
果たして肉体が崩壊するまでに真相を手に入れることができるか?
【感想】
文字通り死者の蘇り現象が多発して、
大変なことになってる世界を舞台とした推理小説です。 
設定が肝です。
下手したらギャグになりそうな話なんですが、
これは設定とその料理がうまい。
死者が復活する、という新次元の切り口がすごく楽しいです。 
だって殺された被害者が俺は死んだのか?突然殴られたから犯人は見えなかった。
なんて言うだけでも掟破りにもほどがあります(笑) 
通常じゃありえないトリックも可能になるだろうし、
逆に通常は当たり前の"連続殺人"の存在意義に疑問が生じてきたりと非常に面白い。 
一回しか使えないのがもったいないくらい面白い設定でした。 
お薦めの一冊です。ちょっと厚いですけどね。
是非どうぞ。
【おすすめ度】
★★★★★

生ける屍の死 (創元推理文庫)
生ける屍の死 (創元推理文庫)山口 雅也

おすすめ平均5つ星のうち4.0
5つ星のうち4.0突飛な設定だが必然性のある真相
5つ星のうち5.0異世界ミステリの記念碑的作品
5つ星のうち2.0死人が生き返るだけの一冊
5つ星のうち5.0迷作ではない、名作!
5つ星のうち3.0臭いがしそう…


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