「新世界より」貴志祐介
【あらすじ】
ここは汚れなき理想郷のはずだった。
子供たちは、大人になるために「呪力」を手に入れなければならない。
一見のどかに見える学校で、子供たちは徹底的に管理されていた。
いつわりの共同体が隠しているものとは――。
何も知らず育った子供たちに、悪夢が襲いかかる!
【感想】
最初に言っときましょう。大傑作です。
これほど震えた本は白夜行以来かも。
しかしミステリではありません。SFです。
少年少女の冒険ものでもあります。
物語はちょっと不思議な世界から始まります。
みんなが超能力を使えるけど、
その代わり科学技術はさっぱりで田舎の農村のような世界。
その世界に対応した生物などの細かい設定もすごく面白いんですが、
すばらしいのはストーリーと世界観です。
普通に暮らしていた子供たち。
でもある大冒険が思わぬ展開につながっていき、
この世界についてどんどん知っていくことになります。
なぜこんな世界なのか、何があったのか。
知るたびにゾクゾクしてきます。
そして単純な冒険ものとしてもワクワクがいっぱい。
どうなるんだ?どうなっちゃうんだ?とドキドキしっぱなしです。
不満なところが一切ない。
あえていうなら物語序盤はややだるいかもしれませんが、
読み終わったあとはそんなもんは吹っ飛びます。
まさに最高の作品です。
冒険ものは嫌い、という方でなければ是非是非どうぞ。
【おすすめ度】
★★★★★
新世界より 上 | |
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