「悪人」吉田修一

【あらすじ】
保険外交員の女が殺害された。
捜査線上に浮かぶ男。彼と出会ったもう一人の女。
加害者と被害者、それぞれの家族たち。
群像劇は、逃亡劇から純愛劇へ。
なぜ、事件は起きたのか?
なぜ、二人は逃げ続けるのか?
そして、悪人とはいったい誰なのか。
【感想】
峠で起きた殺人事件。その関係者を巡っていく話。
視点が次々と変わっていく。恐らく十人以上。
結論から言うと全く合いませんでした。
作者のやりたいことはなんとなくわかります。
わかるんですが・・・
登場人物がみんなひどいです。嫌な人ばかり。
そりゃ人間そんなもんかもしれません。
でもみんなもうちょっと考えようよ・・・と思ってしまう。
さすがに短絡的すぎないか?
そんな人間性が視点を変えながらひたすら描写されて、
読み終わったあとに残ったのは虚しい気持ちだけ。
推理小説でも、復讐の物語でも、逃亡の話でもありません。
楽しむ本ではないです。
考えさせてくれる本なんでしょう。
評価は高いので合う人も多いのでしょうが、
私には合いませんでした。
残念。
【おすすめ度】
★☆☆☆☆

悪人
悪人吉田 修一

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