「真田太平記」池波正太郎

【あらすじ】
天正10年(1582年)3月、
織田・徳川連合軍によって戦国随一の精強さを誇った武田軍団が滅ぼされ、
宿将真田昌幸は上・信二州に孤立、
試練の時を迎えたところからこの長い物語は始まる。
武勇と知謀に長けた昌幸は、
天下の帰趨を探るべく手飼いの真田忍びたちを四方に飛ばせ、
新しい時代の主・織田信長にいったんは臣従するのだが、
その夏、またも驚天動地の事態が待ちうけていた。
【感想】
真田昌幸、幸村、信幸と、関ヶ原前後の真田家を描いた作品。
全12巻だけあってさすがに時間がかかりました。
真田家の主家である武田家の滅亡から始まって、
豊臣政権時代、関ヶ原、大阪の陣、徳川時代、と続いていく。
司馬遼太郎と比べるとだいぶ物語色が強い印象です。
草の者(忍者)が大活躍だし、草の者同士の戦いなどのアクションシーンも多い。
その分読みやすかったけど。
歴史物としても面白かった。
中心になる真田家も良かったし、
他の大名達のこともいろいろ知ることができて満足。
あと作中の家康のやり方が印象的だった。
希望を持たせてずるずる引っ張って弱らせていって・・・最後だけ一押し。
うまいなぁ。
というわけで12巻という長さでしたが読みやすかったし、
歴史物としても、草の者の物語としても楽しめた作品でした。
でも敢えて比べるなら司馬遼太郎作品のほうが好みかも。
【おすすめ度】
★★★★☆

真田太平記(一)天魔の夏 (新潮文庫)
真田太平記(一)天魔の夏 (新潮文庫)池波 正太郎

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