「恋愛時代」野沢尚

【あらすじ】
早勢理一郎と衛藤はるは元夫婦。
離婚した後も何かと理由をつけてはよく会っているおかしな関係だ。
ある日、話題は再婚のことに。
「早く結婚しろよ」「あなたこそ!」意地っ張りな二人は、
自分の手で互いの結婚相手を探し出すと言ってしまう。
しかしそれがとんだ展開になって…。
乱歩賞作家が描く大人のための恋愛小説。
【感想】
タイトルにもある通り恋愛小説。
野沢尚の作品では珍しい。
別れたけど仲のいい男女の話で、視点が交互に繰り返される。
文章が口語調でとても読みやすい。
そして導入も良い。
ただそれ以後がややだるい。
二人の意地の張り合いと迷走っぷりにややイライラする。
もっと違うやり方があるだろ！と言いたくなる。
でもその分最後はすばらしい。
やり過ぎなくらいだけど素直に良いと思えた。
というわけで作品全体としては好きでした。
ただ恋愛小説な分、好みは大いに分かれるかと。
野沢尚の作品を読んだことがないなら他の作品から読むことをおすすめします。
【おすすめ度】
★★★★☆

恋愛時代〈上〉 (幻冬舎文庫)
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