「ダークゾーン」貴志祐介

【あらすじ】
神の仕掛けか、悪魔の所業か。
地獄のバトルが今、始まる!
戦え。戦い続けろ。
【感想】
物語は冒頭から突飛な設定で始まります。
目が覚めたらそこは異空間。体は化物。
そして始まる18対18の命をかけた7番勝負。
登場人物同様、わけがわからないまま物語はスタートします。
そして主人公達は化物達を駆使しながら、
将棋のような戦略性の高い戦いを繰り広げることに。
この戦いはおもしろいです。
徐々に明らかになっていくシステムと、
次々に新しく生まれてくる新手や妙手の応酬で大いに盛り上がって、
一気に読み進めることができます。
しかしその対戦の間に挿入される現実での話は正直いまいちでした。
ミステリ仕立てではあるのですが、その展開やオチが・・・です。
あまり付加価値となっていない印象です。
あと貴志祐介の作品で雰囲気が似ているのはクリムゾンの迷宮ですが、
クリムゾンの迷宮と比ると設定がぶっ飛んでて突飛なので、
緊迫感や物語への入り込みがやや弱い印象でした。
というわけで全体としてはまあまあくらいでしょうか。
前作の悪の教典と比べると、悪の教典のほうがちょっと好きかな。
【おすすめ度】
★★★☆☆

ダークゾーンダークゾーン
貴志祐介

祥伝社
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