「西の魔女が死んだ」梨木香歩

【あらすじ】
中学に進んでまもなく、どうしても学校へ足が向かなくなった少女まいは、
季節が初夏へと移り変るひと月あまりを、西の魔女のもとで過した。
西の魔女ことママのママ、つまり大好きなおばあちゃんから、
まいは魔女の手ほどきを受けるのだが、
魔女修行の肝心かなめは、何でも自分で決める、ということだった。
喜びも希望も、もちろん幸せも…。
【感想】
ミステリではありません。事件も起きません。
学校が嫌になった女の子がおばあちゃんのところで過ごす話。
おばあちゃんは、私は魔女なんだよ、と言いながら、
優しくさりげなく女の子に道を指し示していきます。
本当に優しい雰囲気の作品です。
ページ数も少ないしあっという間に読めてしまうんですが、
おばあちゃんの言葉や各シーンの印象が非常に強いです。
語られる言葉は少ないのにキラキラと輝いて見えます。
物語にも言葉にも無駄がない気がします。
最後はやや切ないのですが、
読後感もすごく良かったです。
おすすめ。
ちなみにこれを読んで大島真寿美さんの作品を思い出しました。
またいろいろ読んでみようかな。
【おすすめ度】
★★★★☆

西の魔女が死んだ (新潮文庫)西の魔女が死んだ (新潮文庫)
梨木 香歩

新潮社
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