「やがて目覚めない朝が来る」大島真寿美

【あらすじ】
少女は、魅力的な大人たちに囲まれて、大人になっていく。
すべてを包み込んで穏やかに流れていく時間と人生のきらめきを描き出す、
今、最注目の著者の最高傑作。
【感想】
元女優の祖母・蕗さんと、その周りの人たちの話。
泣きました。
物語のはじまりから終わりまでに恐らく20年くらい経ってるので、
周りの人がどんどん死んでいきます。
でもその死は決して悲劇的じゃないし、書き方も全然感情的じゃない。
あくまで淡々と書かれてます。
なのになんでこんなに泣けるんだろう…
泣いたって言ってるけど、決して人の死で泣かせようとする話じゃないんです。
死をいたずらに飾り立ててるわけでもないし、感動を煽るようなことは一切ない。
ただ淡々とした文章で物語が進んでいく。
でも登場人物の想いがすごく伝わってくるんですよ。
温かさや、ぽっかりとなにかが抜けてしまうような感情まで。
何より登場人物がすごく生き生きとしてて・・・。
すごい作品でした。
是非読んで欲しいです。
【おすすめ度】
★★★★★

やがて目覚めない朝が来る (ポプラ文庫 お 4-2)やがて目覚めない朝が来る (ポプラ文庫 お 4-2)
大島 真寿美

ポプラ社
売り上げランキング : 13093

Amazonで詳しく見る by AZlink