「猫を抱いて象と泳ぐ」小川洋子

【あらすじ】
伝説のチェスプレーヤー、リトル・アリョーヒンの、
ひそやかな奇跡を描き尽くした、せつなく、いとおしい、
宝物のような長篇小説
【感想】
小さなチェス棋士・リトル・アリョーヒンの物語。
バスの人からチェスを教えてもらって、
大きくなることにますます恐怖を感じるようになり、
小さな体のままでリトル・アリョーヒンとして生きていく。
きれいな物語です。
客観的に見れば主人公は決して幸福じゃないと思うんですが、
その生き方や感性の中に、
繊細で儚げな美しさが感じられる気がします。
特にチェスの場面はいいです。
勝負ごとなのにどこか幻想的な美しさがある気がしました。
作品世界に浸れる本だと思います。
【おすすめ度】
★★★★☆

猫を抱いて象と泳ぐ猫を抱いて象と泳ぐ
小川 洋子

文藝春秋
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