「ふがいない僕は空を見た」窪美澄

【あらすじ】
これって性欲?でも、それだけじゃないはず。
高校一年、斉藤卓巳。
ずっと好きだったクラスメートに告白されても、
頭の中はコミケで出会った主婦、あんずのことでいっぱい。
団地で暮らす同級生、助産院をいとなむお母さん…
16歳のやりきれない思いは周りの人たちに波紋を広げ、
彼らの生きかたまでも変えていく。
嫉妬、感傷、愛着、僕らをゆさぶる衝動をまばゆくさらけだすデビュー作。
【感想】
コスプレ主婦と不倫する高校生を主人公として始まる連作短編。
舞台はそのままに各話ごとに視点が変わっていく。
正直合わない作品でした。
視点が変わるたびにそれぞれの日常が描かれているのですが、
その文章や感情の描き方はうまいと思うんです。
ただ何かが起きるような作品ではないので、
感情移入できないと楽しめないと思うのですが、
誰にも感情移入できませんでした。
ちょっと生々しいし、あり得る程度の陰鬱さがきつかった・・・。
正直気が滅入りました。
感情移入できたら楽しめると思います。
ミステリみたいな構成重視の人はあんまり楽しめないかもしれません。
【おすすめ度】
★★☆☆☆

ふがいない僕は空を見たふがいない僕は空を見た
窪 美澄

新潮社
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