「オレたちバブル入行組」池井戸潤

【あらすじ】
大手銀行にバブル期に入行して、今は大阪西支店融資課長の半沢。
支店長命令で無理に融資の承認を取り付けた会社が倒産した。
すべての責任を押しつけようと暗躍する支店長。
四面楚歌の半沢には債権回収しかない。
夢多かりし新人時代は去り、気がつけば辛い中間管理職。
そんな世代へエールを送る痛快企業小説。
【感想】
中間管理職の主人公が債権回収を目指す物語。
面白かった。
もともと上司が悪かったのに上司が責任を押し付けようとしてくるから、
それを防ぐために必死で動くことになります。
こういう状況から始まるから最初は立場が辛いんです。
周りや家族にいろいろ言われるし、抜け出す方法もまるで見えない。
でも少しずつ手がかりを集めてこの苦境から抜け出していきます。
そして結末へ繋がっていくんですが、
確かにあらすじの通り痛快です。
社会人でいろいろ気持ちが分かる人ほどスカッとできると思います。
あと主人公が野心家なのもいいです。
単なる正義感で動くんじゃなくて、野心を持った行動を取るとこも好印象でした。
同作者の果つる底なきとちょっと似てる部分もあるんですが、
こっちのほうがかなり好きですね。
おすすめです。
続きもあるみたいだしそっちも楽しみ。
【おすすめ度】
★★★★★