「ぼくのメジャースプーン」辻村深月

【あらすじ】
大切な人なあの子を救うため、
ぼくは何をすればいいのか。
そんなぼくの7日間を描いた物語。
【感想】
主人公は小学生の男の子なんだけど、
同級生のふみちゃんという子をすごく大切に思ってるんです。
でも序盤にある事件が起きて、そのふみちゃんが心を閉ざしてしまう。
そして主人公には犯人に仕返しできるちょっとした武器があるんです。
ここから主人公の"ぼく"は悩みます。
何がふみちゃんのためで、どうすればよくて、犯人にはどんな罰がふさわしいのかを。
この"ぼく"の迷いや葛藤、先生である教授との会話がこの作品のメインです。
そしてその中の随所にふみちゃんの回想が挟まれます。
これがまたいかにふみちゃんがいい子で、"ぼく"にとって大切だったかが伝わってくる内容で・・・。
大人でもうまく答えを出せないこの問題に、
"ぼく"がどんな答えを出したのか。
過程や選択も含めて、見事な作品だったと思います。
良作です。
【おすすめ度】
★★★★☆