「暗闇坂の人喰いの木」島田荘司

【あらすじ】
名探偵御手洗潔が樹令二千年の怪木に挑戦!
さらし首の名所の暗闇坂に立つ樹齢二千年の大楠は、
人間を次々に喰ベると言われていて・・・。
人を狂気に駆りたてるこの巨木の謎に名探偵御手洗潔が挑む。
【感想】
御手洗シリーズ。
巨大な楠の元で起きた事件と、その事件の根源を御手洗が解き明かしていく。
面白かった。
今まで読んだ御手洗シリーズの中で一番好きでした。
この作品は読者への挑戦でも、不可能犯罪を解き明かす物語でもなくて、
敢えて言うなら事件がなぜ起こったのかを解き明かしていく物語。
そしてそれが面白い!
不吉な楠を舞台にした不気味な雰囲気も良いいし、
それを紐解いていくと思わぬところに繋がっていく展開もすばらしい。
そして最後は予想していた以上の・・・。
もちろんミステリとしてもしっかりしていて、
犯人も動機も納得いくものでした。
続きも気になるし、読みやすくてスラスラ読めちゃいました。
大満足です。
シリーズ途中だけど、御手洗シリーズのデビューでこれを読むのもありな気がします。
【おすすめ度】
★★★★★