「OUT」桐野夏生

【あらすじ】
ごく普通の主婦であった彼女たちがなぜ仲間の夫の死体をバラバラにしたのか!?
深夜の弁当工場で働く主婦たちはそれぞれの胸の内に得体の知れない不安と失望を抱えていた。
「こんな暮らしから抜け出したい」
そう心中で叫ぶ彼女たちの生活を外へ導いたのは、思いもよらぬ事件だった。
なぜ彼女たちは、パート仲間が殺した夫の死体をバラバラにして捨てたのか?
犯罪小説の到達点!
【感想】
主婦仲間が旦那を殺し、それをみんなで隠蔽する話。 
いろんな賞をとっている作者の代表作。
あらすじは大いに私好みなのですが、
結論から言えば期待したほど楽しめませんでした。
先に良いところから。
登場人物たちは皆あまり幸福ではなく、人生に不満を持っています。
それがどす黒い感情となって犯罪へと繋がっていく・・・
この感情(境遇)から、犯罪までの流れは見事で、
こういう行動になるのも仕方ないな、とさえ思ってしまう。
そこからは一気に読めてしまうと思います。
逆に気に入らなかった部分は、
こういう犯罪ものには緊張感が欠かせないと思うのですが、
神の視点で全員を見ているので全部わかってしまってあまりドキドキが感じられなかった。
ある二人だけの視点に特化したほうが面白そうに思えます。
あといくらなんでもそこまで手伝えるか?と思ってしまったし。
こんなことを気にしてしまって、話にあまりのめり込めませんでした。
普通に面白かったのですが、期待し過ぎたのかもしれません。
ただ絶賛の声を多数聞きますし、面白いと思う方が多い作品だとは思います。
【おすすめ度】
★★★☆☆

OUT 上 講談社文庫 き 32-3
OUT 上  講談社文庫 き 32-3桐野 夏生

おすすめ平均5つ星のうち4.5
5つ星のうち4.0コワいですね、コワいですね、コワいですね。
5つ星のうち5.0雅子の人生に対する絶望
5つ星のうち5.0凄過ぎる作品
5つ星のうち5.0細かい描写に引き込まれる作品
5つ星のうち5.0桐野夏生はすごい。


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