「震度0」横山秀夫

【あらすじ】
阪神大震災の朝、N県警本部警務課長・不破義人が姿を消した。
県警の内部事情に通じ、人望も厚い不破が、なぜいなくなったのか?
キャリア、準キャリア、叩き上げ、それぞれの県警幹部たちの思惑が、複雑に交錯する……。
組織の本質を鋭くえぐる長編警察小説。
【感想】
阪神大震災と同時に起きた警察幹部の失踪を追う話。 
警察内部が舞台で、それぞれ思惑の異なる6人の幹部達の激しいやり取りや情報戦がメイン。 
主要6幹部やその関係者で視点がころころ変わるので、
名前と人間関係を覚えるまで誰だっけー?と思い返しながら読むはめになります。 
でも内容はとても面白い。
それぞれの幹部と部署が異なる情報を握っていて、
各自がそれを追いながら、幹部同士の人脈、情報を巡る駆け引きが繰り広げられる。 
そして落としどころも見事。
それぞれの情報がきれいに1本にまとまってたし、 
はっとさせられる一言もあった。
というわけで警察内部を舞台とした駆け引きを楽しめる作品です。
おすすめ。
ただ阪神大震災はあんまり関係ないけど。
【おすすめ度】
★★★★★

震度0 (朝日文庫 よ 15-1)
震度0 (朝日文庫 よ 15-1)横山 秀夫

おすすめ平均5つ星のうち3.5
5つ星のうち3.0警察官僚に対する信頼が
5つ星のうち3.0阪神大震災という未曽有の大惨事が、題材として、全く生かされていない
5つ星のうち3.0警察社会の勉強
5つ星のうち4.0事件は会議室で起こってるんだ!
5つ星のうち2.0地震はあんまり関係ないです


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