「ルパンの消息」横山秀夫
【あらすじ】
五年前、自殺とされた女性教師の墜落死は実は殺人―。
警視庁に入った一本のタレ込みで事件が息を吹き返す。
当時、期末テスト奪取を計画した高校生三人が校舎内に忍び込んでいた。
捜査陣が二つの事件の結び付きを辿っていくと、戦後最大の謎である三億円事件までもが絡んでくるのだった。
時効まで二十四時間、事件は解明できるのか。
【感想】
傑作です。これはすばらしいです。震えました。
15年前の自殺が殺人であることが判明した。しかし時効まであと1日。
ルパン作戦とは何か?という話。
300ページなのに内容が濃い。
供述される高校時代の話だけでも面白い本が一冊書けそうなくらい。
きれいにまとまった作品ってわけじゃなくて、
アイディアを詰め込んで全力で作り上げた!という感じのパワーと勢いのある作品。
終盤のどんでん返しの連続はいい意味で荒削りな感じです。
学生時代もルパン作戦も殺人も警察も伏線も全部面白い。
こんな本に会いたいから本を読んでるんだな、と思えるほどの作品でした。
超おすすめ。
ただ最近の緻密でリアルな横山秀夫作品が好きな人は逆に違和感を感じる可能性も。
【おすすめ度】
★★★★★
ルパンの消息 (光文社文庫) | |
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