「ユージニア」恩田陸

【あらすじ】
「ねえ、あなたも最初に会った時に、犯人って分かるの?」
こんな体験は初めてだが、俺は分かった。
犯人はいま、俺の目の前にいる、この人物だ―。
かつて街を悪夢で覆った、名家の大量毒殺事件。
数十年を経て解き明かされてゆく、遺された者たちの思い。
いったい誰がなぜ、無差別殺人を?
見落とされた「真実」を証言する関係者たちは、果たして真実を語っているのか?
【感想】
昔起こった一家毒殺事件。
それを題材にした本をきっかけに話が進む。
本を作るときのインタビュー、本の内容、が交互に出てきて回想として話が進んでいく。
こういう変わった書き方や、登場人物の神秘的な描写がすごく恩田陸らしい。
こういう書き方だから登場人物に入り込むことはないんだけど、
世界の雰囲気には入り込める。
少し不思議で怖い世界。
雰囲気はすばらしいです。
ただ・・・正直最後のオチはいらなかった気がします。
せっかく築いたイメージが崩れちゃってもったいなかった。
とはいえこの空気や雰囲気はさすが恩田陸
すばらしいです。
恩田陸作品が好きな方にはおすすめです。
【★★★☆☆】

ユージニア (角川文庫)
ユージニア (角川文庫)恩田 陸

おすすめ平均5つ星のうち3.5
5つ星のうち5.0脳が熱中症気味になる
5つ星のうち4.0「誰が真実を話したの?」
5つ星のうち5.0秀逸
5つ星のうち2.0残念だけど不満が残った
5つ星のうち1.0ユージニアって?


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