「姑獲鳥の夏」京極夏彦

【あらすじ】
「この世には不思議なことなど何もないのだよ」
古本屋にして陰陽師が憑物を落とし事件を解きほぐす人気シリーズ第一弾。
東京・雑司ケ谷の医院に奇怪な噂が流れる。
娘は二十箇月も身籠ったままで、その夫は密室から失踪したという。
文士・関口や探偵・榎木津らの推理を超え噂は意外な結末へ。
【感想】
好きな人は好きな京極夏彦京極堂シリーズ第一弾。
まず未読の方のために言っておきたいのは、
このシリーズはミステリだけどミステリじゃないです。
トリックだけ抽出したら冗談としか思えない内容なんですよ。
でも面白い!
この作品すばらしいところはその独特の雰囲気です。
京極堂の一見関係ないような語りが長々と繰り広げられ、
おいおい事件はどうなるんだよと焦らされつつも、
その独特の世界にはまっていきます。
そして雰囲気にすっかり染まったところで怒涛の展開。
謎が次々と解き明かされ、
そうだったのか!と霧が晴れていくカタルシスは、
すばらしいとしか言いようがありません。
この人の作品こそ、この人以外には決して書けない作品だと思います。
合うかどうか試す意味も含めて、是非読んでみて頂きたい一冊です。
唯一の欠点は多少持ちづらい(分厚い)ことですね。
これ以降のシリーズに比べればかなりマシですが(笑)
【おすすめ度】
★★★★★

文庫版 姑獲鳥の夏 (講談社文庫)
文庫版 姑獲鳥の夏 (講談社文庫)京極 夏彦,笠井 潔

おすすめ平均5つ星のうち4.0
5つ星のうち5.0姑獲鳥の夏」、タイトルからして良い
5つ星のうち4.0そういう作品なんだと思わないとダメですね。
5つ星のうち5.0日本人の贅沢かも
5つ星のうち4.0百鬼夜行ミステリ
5つ星のうち5.0奇書


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