「真相」横山秀夫
【あらすじ】
犯人逮捕は事件の終わりではない。そこから始まるもうひとつのドラマがある。
──息子を殺された男が、犯人の自供によって知る息子の別の顔「真相」、
選挙に出馬した男の、絶対に当選しなければならない理由「18番ホール」など、
事件の奥に隠された個人対個人の物語を5編収録。
人間の心理・心情を鋭く描いた傑作短編集。
【感想】
短編集。暗い過去を背負った人たちを描いた話。
緻密な構成はさすが横山秀夫。
どっしりと迫ってきます。
この作品の特徴は救われないことです。
心の弱さ、暗い部分、そんなものが押し迫ってきて、
世界が歪んで捻れていく。
その結果導かれる結末は良いものであるはずがなく・・・
そして読んでるときはそんな主人公にしっかり感情移入できてしまうので、
一緒に心が重く辛くなっていきます。
内容も余韻は良いのですが、
読み終えたあとは胸が苦しくなりました。
良い作品だとは思います。
【おすすめ度】
★★★☆☆
真相 (双葉文庫) | |
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