「訪問者」恩田陸

【あらすじ】
山中にひっそりとたたずむ古い洋館―。
三年前、近くの湖で不審死を遂げた実業家朝霞千沙子が建てたその館に、朝霞家の一族が集まっていた。
千沙子に育てられた映画監督峠昌彦が急死したためであった。
晩餐の席で昌彦の遺言が公開される。
「父親が名乗り出たら、著作権継承者とする」
嵐に閉ざされた山荘を舞台に、至高のストーリー・テラーが贈る傑作ミステリー。
【感想】
一応ミステリです。サスペンス風。
山荘という閉鎖された環境が舞台。
そして過去の事件、死んだ監督の父親は誰なのか、
そんな謎を巡ってそれぞれの思惑が行き交います。
最初に全体の感想を言っておくと、
息切れはしてないけど、こじんまりした話、という印象でした。
序盤はすばらしいです。
井上の思惑、相手からの反撃、そして訪問者。
まさにサスペンスのドキドキ感が味わえます。
ここから盛り上がる・・・と思いきや、物語は淡々と進みます。
ほとんど会話ばかりで進んでいくので雰囲気はよく、読み易くもあるのですが、
終盤の終わり方まで含めてもややあっさりめな印象。
こういう話にするならもっと不気味さ、怖さを演出してくれたほうが面白かった気もします。
つまらなくはないのですが、
さらっと流れていって記憶には残らなさそうな一冊です。
恩田陸ファンなら時間のあるときにどうぞ。
【おすすめ度】
★★★☆☆

訪問者
訪問者恩田 陸

おすすめ平均5つ星のうち3.5
5つ星のうち3.0何が真実?何が嘘?・・・何も信じてはいけません
5つ星のうち4.0本格ミステリーではないけれど
5つ星のうち4.0おもしろかったです。が。
5つ星のうち5.0何が起きたのか、何が真相なのか、それは・・・・
5つ星のうち1.0もう限界でしょうか?


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