「殺し屋シュウ」野沢尚

【あらすじ】
人気絶頂のロックシンガー椎名ゆかは、
コンサート中お気に入りの曲を歌っている瞬間に自分を撃ち殺してくれと頼む。
シュウは彼女の額に照準を定めるのだが…(「シュート・ミー」より)。
フィッツジェラルドを愛読するセンチメンタルな殺し屋のもとに転がり込んだ奇妙な7つの依頼。
【感想】
殺し屋のシュウが主人公。
肉親を殺したところから始まって、7つの殺しを描く短編集。
といっても派手さやトリックがある作品ではなく、
依頼と殺しを通して、殺す相手の心を覗くような話。
殺しは手段でしかなくて、作品としては殺すまでの過程やその人の抱える事情がメイン。 
だから残酷さはないし、話も淡々と進んでいく。
短編であることがプラスになってると思える話です。 
ややおせっかいじゃ…と思う場面もあったけど、
それもシュウの人間味を感じさせてよかった。
さらりと読むには誰にでもおすすめできる良い作品です。
【おすすめ度】
★★★☆☆

殺し屋シュウ (幻冬舎文庫)
殺し屋シュウ (幻冬舎文庫)野沢 尚

おすすめ平均5つ星のうち4.0
5つ星のうち4.0こういう描き方もあった
5つ星のうち4.0ティーンエイジャー向けのハードボイルド
5つ星のうち5.0「殺す」という極地で描かれるヒューマンドラマ
5つ星のうち4.0繊細な殺し屋
5つ星のうち4.0未成熟な殺し屋が主人公のハードボイルド作品


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