「リヴィエラを撃て」高村薫

【あらすじ】
1992年冬の東京。
IRAテロリスト、ジャック・モーガンが謎の死を遂げる。
それが、全ての序曲だった―。
彼を衝き動かし、東京まで導いた白髪の東洋人スパイ『リヴィエラ』とは何者なのか?
その秘密を巡り、CIAが、MI5が、MI6が暗闘を繰り広げる!
【感想】
イギリスを中心として語られるスパイ小説。
リヴィエラというスパイが話の焦点。
特定の人物が主人公というわけではなく、魅力的なキャラ達の群像劇。
視点はよく変わるけど、物語に入りづらくなるほどではないです。
そして全体的に淡々と語られてるのが、いい雰囲気を作り出してた気がします。
レディ・ジョーカー同様分厚いので、
読み終わるまでに通常の本の倍くらいはかかりました。
でもそんな長さなんか気にならない。
一気に読ませてくれます。
見事なストーリー構成で流れるように話が進んでいくし、
丁寧な描写も印象的でした。
これはいい作品です。
2連続で面白いし高村薫のファンになりそうだ。
【おすすめ度】
★★★★★

410134714Xリヴィエラを撃て〈上〉 (新潮文庫)
高村 薫
新潮社 1997-06

by G-Tools