「刺青殺人事件」高木彬光

【あらすじ】
東大医学部のうす暗い標本室に並ぶ、刺青をした胴体。
不気味な色彩で浮かび上がる妖術師「大蛇丸」。
この一枚の人皮から、恐ろしい惨劇が始まった。
密室殺人と妖しく耽美な世界に神津恭介が挑む、戦後本格推理小説の礎となった処女長編。
【感想】
密室殺人かつ読者への挑戦もの。
施された刺青や三すくみの呪いなど、
作品世界の雰囲気はかなり怪しげ。
だけどそれがいい味出しててなかなかいい。
トリックもある程度は予想がつくようになっているので、
推理する楽しさも味わえる。
ただそれはどうなの?と思うとこもやっぱりあったけど。
そして解決編の神津探偵の活躍も見事で、
気持ちよく解決してくれる。
というわけで全体として面白かった。
満足です。
【おすすめ度】
★★★★☆

4334739601刺青殺人事件 新装版 (光文社文庫)
高木 彬光
光文社 2005-10-12

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