「螺鈿迷宮」海堂尊

【あらすじ】
「この病院、あまりにも人が死にすぎる」――
終末医療の最先端施設として注目を集めていた桜宮病院。
黒い噂のあるその病院に、東城大学の医学生・天馬が潜入した。
だがそこでは毎夜のように不審死が勃発していた…。
【感想】
チームバチスタの栄光から続くシリーズ。4作目なのかな?
今回は白鳥と姫宮が活躍します。
まず医療ものとしては面白い。
終末医療に関わる桜宮病院を中心に話が進むのだが、
医療における現状の問題などを提起しつつ、
具体的かつリアルに描いてるところはさすが。
たぶんこのシリーズの他の作品もそうなんだろうと思う。
ただミステリとして見るとやはり伏線の張り方が好みじゃない。
どんでん返しの驚きの事実は出てくるんだけど、
チームバチスタ同様に"あ、そうだったんだ"程度で終わってしまった。
この辺りの感じ方は人それぞれだろうとは思うけど。
私はリアルに問題提起する話よりミステリ的話を好むので、
そういう意味ではドストライクな作品ではなかった。
チームバチスタの次にこれを手に取ったので、
シリーズをちゃんと連続で読んでるとまた感想が違うのかも。
というわけで全体としてはまあまあでした。
この人の作品はいったん一休みしようかな。
【おすすめ度】
★★★☆☆

螺鈿迷宮 上 (角川文庫)
螺鈿迷宮 上 (角川文庫)海堂 尊

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