「ラランデの星」鳴海風

【あらすじ】
江戸の天文学者高橋至時とその嫡男作助、そして弟子の伊能忠敬―。
宇宙の真理を求めて、星々の輝きに魅せられた男たちの不撓不屈の情熱と生きざまを描く渾身の長篇力作。
【感想】
江戸時代を舞台として、天文学者の父・息子を描いた物語。
面白い作品でした。
天文学に全力を注ぐ人々の物語なのですが、
中心となるのは父と息子(作助)の関係。特に作助の成長。
前半の作助は本当にダメ。
偉大な父親を前にして、ただ逃げまわってるだけのダメ人間。
でもそんな作助がどんどん成長していく。
作助を成長させていくのはやはりその偉大な父親で、
この父親こそこの物語で一番輝いている人物。
天文学にかける熱さがすばらしく、
"知りたい"という強い想いが伝わってくる。
かっこいいです。憧れます。
そしてその父親の弟子として伊能忠敬も出てきます。
今まであまり知る機会がなかった伊能忠敬の人間像も楽しめました。
おすすめです。
【おすすめ度】
★★★★★

ラランデの星ラランデの星
鳴海 風

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