「憎悪の化石」鮎川哲也

【あらすじ】
十月二十六日、夕さりの有楽劇場で開幕のベルが鳴る。
座席に戻らない岡崎エミ子を案じた友人たちはロビーへ出、
係員から行方を知らされて耳を疑う。
曰く「エミ子さんは亡くなりました」と。
挙式を控え至福の境にあると見えた彼女が、何ゆえに?
三日後、熱海に投宿中の湯田真壁なる男が殺された。
所持品から岡崎エミ子との繋がりが浮かぶや、
湯田事件の捜査は急展開を見せ…第13回日本探偵作家クラブ賞受賞作。
【感想】
容疑者が12人いて全員にアリバイが、という本格ミステリ
物語としての面白さは他の作品と同じくそこそこ。
大きなトリックが2つ使われているのだが、
そのあたりはさすがこの作者だと思わせてくれる。
でもそこまで驚きは与えてくれなかった。
あと個人的な好みとして電車のトリックはあまり好きじゃない。
ただこれよく見ると50年前に書かれた本でした。
そう考えると当時はかなり斬新なトリックだったのかな。
今読むと感動が薄れてしまうのが残念。
【おすすめ度】
★★★☆☆

憎悪の化石 (創元推理文庫)憎悪の化石 (創元推理文庫)
鮎川 哲也

東京創元社
売り上げランキング : 476369

Amazonで詳しく見る by AZlink