「炎立つ」高橋克彦

【あらすじ】
陸奥の豪族安倍頼良(よりよし)の館では息子貞任(さだとう)の婚儀が盛大に始まった。
平将門の乱が平定されてすでに100年を越え
朝廷は蝦夷(えみし)たちを俘囚(ふしゅう)と悔るばかりだった。
源平の武士たちの台頭を前に東北の地に黄金の楽土を築こうとした藤原氏の夢が
この夜大きな炎となって燃えあがる。
【感想】
陸奥奥州藤原氏の成立と滅びまでを描いた歴史大河。
蝦夷に対する差別が一つのテーマになってて、それを巡って話が進む。
安倍氏藤原氏の栄華と滅びが描かれる。
面白い物語だった。
特に前半の安倍氏のところが最高に面白くて、
読んでて止まらなかった。
逆に終盤の藤原氏の滅びのところはちょっと・・・
一般的に習う内容とは違って、やや美談過ぎるように感じてしまう。
物語だなーという印象。
というわけで後半はやや気になったけど、全体として面白かった。
時代を生きようとする男たちが熱いし、
戦の描写もすばらしかった。
5巻なのに一気に読んでしまったし。
やはり歴史ものも好きだな。
でも司馬遼太郎のほうがしっかり歴史小説してて好きだけど。
【おすすめ度】
★★★★★

炎立つ 壱 北の埋み火 (講談社文庫)炎立つ 壱 北の埋み火 (講談社文庫)
高橋 克彦

講談社
売り上げランキング : 38647

Amazonで詳しく見る by AZlink