「不連続殺人事件」坂口安吾

【あらすじ】
戦後間もないある夏、詩人・歌川一馬の招待で、
山奥の豪邸に集まったさまざまな男女。
作家、詩人、画家、劇作家、女優など、いずれ劣らぬ変人・奇人ぞろい。
邸内に異常な愛と憎しみが交錯するうちに、
世にも恐るべき、八つの殺人が生まれた!
不連続殺人の裏に秘められた悪魔の意図は何か?
【感想】
たくさんの人が集まったところで起きる連続殺人。本格ミステリ
名作と言われている作品です。
ただ犯人は意外だけど驚くようなことはなかったし、
トリックが全てをひっくり返すようなシロモノというわけでもない。
しかし読者への挑戦を行うだけのことはあって、
トリックや犯人のロジックはかっちりしている。
そこは見事で考える人には面白いはず。当てるのは難しそうだけど・・・
あと特徴的なのは登場人物が変人奇人ぞろいなこと。
おかげで全体的に劇を見ているような気分になります。
大げさで本物っぽくない感じと言えばいいんでしょうか。
この雰囲気は面白いしすらすら読めると思います。
名作だと思わず普通に読めば楽しめる作品です。
【おすすめ度】
★★★★☆
不連続殺人事件 (角川文庫)