「ガラスの麒麟」加納朋子

【あらすじ】
「あたし殺されたの。もっと生きていたかったのに」
通り魔に襲われた17歳の女子高生安藤麻衣子。
美しく、聡明で、幸せそうに見えた彼女の内面に隠されていた心の闇から紡ぎ出される6つの物語。
少女たちの危ういまでに繊細な心のふるえを温かな視線で描く、感動の連作ミステリ。
日本推理作家協会賞受賞作。
【感想】
殺された少女を中心とした連作短編。
超常的な要素はありません。でもミステリでもない気がします。
冒頭で少女が殺されるという衝撃的な始まり方をするんだけど、
その後は学校での日常的事件や、近所での事件などが描かれていきます。
全体的に心の暗さを感じさせる作品です。
しかし暗いとはいっても作品全体に漂ってる雰囲気は良くて、
この年頃の女の子の不安定さや危うさがうまく描き出されてる気がします。
ただ私にとっては遠かったです。
彼女らの言おうとしてることは理解できるんだけど、
共感はできなかった。
そうなんだ・・・って遠くから見ているようなイメージ。
感情移入できればもっと楽しめると思います。
【おすすめ度】
★★★☆☆