「精霊の守り人」上橋菜穂子

【あらすじ】
100年に一度卵を産む精霊〈水の守り手ニュンガ・ロ・イム〉に卵を産みつけられ、
精霊の守り人〉としての運命を背負わされた新ヨゴ皇国の第二王子チャグム。
母妃からチャグムを託された女用心棒バルサは、
チャグムに憑いたモノを疎ましく思う父王と、
チャグムの身体の中にある卵を食らおうと狙う幻獣ラルンガ、
ふたつの死の手から彼を守って逃げることになるのだが・・・
【感想】
守り人シリーズの1作目。ファンタジー
面白いです。
女用心棒のバルサが皇子を連れて逃げる、という物語なんだけど、
設定が細かいとこまですごく練りこまれてて、
本当にそういう世界があるような気がしてくる。
これは獣の奏者と同じかな。
そして襲いかかってくる追手との戦いや、
バルサ自身が抱えてる物語が描かれながら、
物語は展開していく。
その過程も良かったし、終わり方も満足のいくものでした。
児童文学という扱いなんだけど、大人が読んでも十分楽しめると思います。
ただ敢えて獣の奏者と比べるなら、こっちのほうが淡々としてるかな。
心に突き刺さるような深さは獣の奏者のほうが上かも。
この先どうなるか楽しみです。
獣の奏者の世界観が好きだった方は是非読んでみてください。
【おすすめ度】
★★★★★