「神の守り人 来訪編・帰還編」上橋菜穂子

【あらすじ】
女用心棒バルサは逡巡の末、人買いの手から幼い兄妹を助けてしまう。
ふたりには恐ろしい秘密が隠されていた。
ロタ王国を揺るがす力を秘めた少女アスラを巡り、“猟犬”と呼ばれる呪術師たちが動き出す。
タンダの身を案じながらも、アスラを守って逃げるバルサ
追いすがる“猟犬”たち。
バルサは幼い頃から培った逃亡の技と経験を頼りに、陰謀と裏切りの闇の中をひたすら駆け抜ける。
【感想】
守り人シリーズの5作目。来訪編と帰還編の2巻。
時間軸は虚空の旅人とちょうど同じくらい。
バルサが主役で、前作の虚空の旅人にも出てきたロタの国を訪れることになります。
神を宿してしまった少女と、国の在り方を巡る物語なんだけど、
今回は規模が大きくて面白かった。
陰謀やいろんな人の思惑が渦巻いてて、
同じものを目指してるように見える人でも微妙に目的がずれてたりする。
だから敵が味方になったり、味方が敵になったりと激しく展開する上に、
敵がかなりできるやつだから、そういう意味でも盛り上がる。
大満足です。
なんとなくバルサ編のほうも大河ものっぽくなってきた気がするなぁ。
【おすすめ度】
★★★★★