「まっすぐ進め」石持浅海

【あらすじ】
書店で真剣に本を選ぶ美しい女性―まるで絵画のような光景に見とれた川端直幸。
友人の紹介でその女性・高野秋と偶然にも知り合う。
やがて始まるふたりの交際。関係が深まる一方で、秋にちらつく深い闇は消えない。
そして、ついにその正体が分かる時がやってくるのだが…。
【感想】
男女の周りに起きる日常の謎を描いた作品。
分類としては日常ミステリかな。
「Rのつく月には気をつけよう」が好きな人ならこれも好きだと思う。
主な登場人物は男女4人で、
身の回りで起きたちょっとだけ不思議な出来事に対して、
あーだこーだと想像を巡らせていきます。
でもなかなかしっくりくるアイディアは見つからない。
でもそんなときに主人公の直幸が名推理を見せる、という構成になってます。
ただ推理というよりは巧みな(妄想)想像に近いのかも。
あーそれっぽい!とは思うんだけど、
実際に答えが明らかになるわけじゃないですし。
ラストも含めていい作品でした。
ただ敢えて「Rのつく月には気をつけよう」と比べるなら、
あっちは恋が前面に出ていて爽やかな雰囲気なのに対して、
こっちはやや暗めで重いです。
先に読むなら「Rのつく月には気をつけよう」かな。
【おすすめ度】
★★★★★