「蒼路の旅人」上橋菜穂子

【あらすじ】
生気溢れる若者に成長したチャグム皇太子は、
祖父を助けるために、罠と知りつつ大海原に飛びだしていく。
迫り来るタルシュ帝国の大波、海の王国サンガルの苦闘。
遙か南の大陸へ、チャグムの旅が、いま始まる!
幼い日、バルサに救われた命を賭け、己の身ひとつで大国に対峙し、
運命を切り拓こうとするチャグムが選んだ道とは?
壮大な大河物語の結末へと動き始めるシリーズ第6作。
【感想】
守り人シリーズの6作目。チャグムが主人公。
いよいよタルシュの侵攻が始まって、
サンガルから援軍の要請が来て物語が始まります。
しかしあらすじにもあるように、そのサンガルの要請は罠でした。
しかし罠と知りつつチャグムは乗り込んで行って、
タルシュと直接対峙していくことになります。
この作品で物語が大きく動き出します。
まずタルシュの圧倒的大きさを思い知らされます。
物語の世界ですら勝てる希望を感じられないほどに。
しかもチャグムは帝と決裂してしまい、
その仲を修復するのが難しそうな状況に。
こうして新ヨゴが窮地を迎える中で、
チャグムの心は揺れ続けます。
このチャグムの心の揺れこそが今回描きたかったものなんでしょう。
そして最後にチャグムがある決断をして・・・終わります。
続きがすごく気になる!
今まではどの話もちゃんと完結してたのに、
こんなに続きが気になるのは初めてです。
いよいよ次が最後みたいだし、ここからどうなるか楽しみです。
【おすすめ度】
★★★★★