「ほかならぬ人へ」白石一文

【あらすじ】
愛するべき真の相手は、どこにいるのだろう?
「恋愛の本質」を克明に描きさらなる高みへ昇華した文芸作品。
【感想】
ほかならぬ人へとかけがえのない人への二編。
ほかならぬ人へは離婚間際の男の話。
かけがえのない人へは結婚間際なのに別の男と付き合ってる女の話。
どちらもものすごくリアル。
実話なんじゃ・・・と思えてくるくらい。
そもそも描写もリアルなんだけど、
人との関わり方や距離や他人に対する心の動きが特にリアル。
生々しさを感じるほど。
ただその人間関係が濃すぎて感情移入はできなかった。
遠く感じてしまった。
ここで共感できれば楽しめそうかな。
というわけで作品としてのパワーは感じたけど、
物語としてはあまり楽しめなかったです。
絵画でも見てるような気分だった。
【おすすめ度】
★★★☆☆