「マスカレード・ホテル」東野圭吾

【あらすじ】
待望の新ヒーロー誕生! 極上の長編ミステリ
都内で起きた不可解な連続殺人事件。
次の犯行現場は、超一流ホテル・コルテシア東京らしい。
殺人を阻止するため、警察は潜入捜査を開始し・・・。
【感想】
連続殺人事件の次の事件がホテルで起きる。
そんな確信を持ってホテルに刑事が潜入して・・・という物語。
面白かった。
まず最初に言っておくとミステリ(トリックor事件構造)としては正直いまいち。
最近の東野圭吾らしい、人間を描いた作品として面白かった。
ミステリと期待するとがっかりするかも。
物語はホテルのフロントの女性と、
フロントに扮した男性刑事の二人が中心。
まずホテルの業務内容が面白かった。
お客様は神様という言葉の運用の仕方がすごく意外ですごく面白かった。
他にもサービス部分などで興味深いところがいっぱい。
そういうところを自然に作品内に取り込んでたから面白く読めた。
そしてこの二人の人間性や関係が変わっていくのが面白かった。
最初はお互い嫌悪感を感じていたのが徐々に信頼していくんだけど、
その果ての葛藤が特に好きだった。
こういう状況の人間を描いた作品としてすごく良かったです。
大満足。
【おすすめ度】
★★★★★