「黒と茶の幻想」 恩田陸

【あらすじ】
学生時代の同窓生だった男女四人は、
俗世と隔絶された目的地を目指す。
過去を取り戻す旅は、ある夜を境に消息を絶った共通の知人、梶原憂理を浮かび上がらせる。
あまりにも美しかった女の影は、十数年を経た今でも各人の胸に深く刻み込まれていた。
「美しい謎」に満ちた切ない物語。
【感想】
学生時代の仲良し4人が屋久島に旅行に行きます。
そこで視点が順番に変わっていき毎晩誰かの秘密が明らかになる、という話。
恩田陸お得意のパターンです。 
4人のそれぞれの視点をしっかりと描いているので尺は長いですが、
そんなのは気にならないほどたっぷり楽しめます。
恩田陸の似たような雰囲気の話にネバーランドがありますが、
あちらが青春だとすればこちらは過去を振り返る大人の話。
誰かを好きだったりそうではなかったり、
自分でもよくわからないふわふわした感情を語っているようなそんな話。
面白い作品を読んだとき特有の余韻がたまりません。
恩田陸作品でベスト3に入るくらい大好きな一冊です。
ちなみに麦の海に沈む果実に出てきた人物が出てきますが、
関連性はほぼなし。
知っていたらニヤッとできる程度なのでご安心を。
【おすすめ度】
★★★★★

黒と茶の幻想 (上) (講談社文庫)
黒と茶の幻想 (上) (講談社文庫)恩田 陸

おすすめ平均5つ星のうち4.0
5つ星のうち4.0美しく、とても整った一冊です
5つ星のうち5.0美しい
5つ星のうち3.0ストーリーは良いですが、表現に難ありと思います
5つ星のうち4.0丁寧に書かれて感じでした
5つ星のうち5.0まさに恩田ワールド


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黒と茶の幻想 (下) (講談社文庫)
黒と茶の幻想 (下) (講談社文庫)恩田 陸

おすすめ平均5つ星のうち4.0
5つ星のうち5.0しんみりしました
5つ星のうち5.0物語、小説の価値を味わえる文句なしの秀作
5つ星のうち5.0ジャンルのわけられない小説
5つ星のうち3.0森をさまよう
5つ星のうち4.0狂言回し


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