2011-01-01から1年間の記事一覧

「アヒルと鴨のコインロッカー」伊坂幸太郎

【あらすじ】 「一緒に本屋を襲わないか」 大学入学のため引越してきた途端、 悪魔めいた長身の美青年から書店強盗を持ち掛けられた僕。 標的は、たった一冊の広辞苑―― 四散した断片が描き出す物語の全体像とは?清冽なミステリ。 【感想】 あらすじは上記の…

「空の中」有川浩

【あらすじ】 200X年、謎の航空機事故が相次ぎ、 メーカーの担当者と生き残った自衛隊パイロットは調査のために高空へ飛んだ。 高度2万、事故に共通するその空域で彼らが見つけた秘密とは? 一方地上では、子供たちが海辺で不思議な生物を拾う。 大人と子供が…

「眠りの森」東野圭吾

【あらすじ】 美貌のバレリーナが男を殺したのは、ほんとうに正当防衛だったのか? 完璧な踊りを求めて一途にけいこに励む高柳バレエ団のプリマたち。 美女たちの世界に迷い込んだ男は死体になっていた。 若き敏腕刑事・加賀恭一郎は浅岡未緒に魅かれ、事件…

「嘘をもうひとつだけ」東野圭吾

【あらすじ】 バレエ団の事務員が自宅マンションのバルコニーから転落、死亡した。 事件は自殺で処理の方向に向かっている。 だが、同じマンションに住む元プリマ・バレリーナのもとに一人の刑事がやってきた。 彼女には殺人動機はなく、疑わしい点はなにも…

「獣の奏者」上橋菜穂子

【あらすじ】 獣ノ医術師の母と暮らす少女、エリン。 ある日、戦闘用の獣である闘蛇が何頭も一度に死に、その責任を問われた母は処刑されてしまう。 孤児となったエリンは蜂飼いのジョウンに助けられて暮らすうちに、山中で天を翔ける王獣と出合う。 その姿…

「四度目の氷河期」荻原浩

【あらすじ】 人生を語るには、早すぎるなんて言わせない。 ぼくは今日から、トクベツな子どもになることにした― 何をやっても、みんなと同じに出来ないワタルは、 ある日死んだ父親に関する重大な秘密を発見する。 その瞬間から、少年の孤独なサバイバルゲ…

「葉桜の季節に君を想うということ」歌野晶午

【あらすじ】 「何でもやってやろう屋」を自称する元私立探偵・成瀬将虎は、 同じフィットネスクラブに通う愛子から悪質な霊感商法の調査を依頼された。 そんな折、自殺を図ろうとしているところを救った麻宮さくらと運命の出会いを果たして―。 【感想】 久…

「図書館戦争」有川浩

【あらすじ】 正義の味方、図書館を駆ける! 公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まる法律として 『メディア良化法』が成立・施行された現代。 超法規的検閲に対抗するため、立てよ図書館! 狩られる本を、明日を守れ。 【感想】 本が強烈に規制され、図…

「海の底」有川浩

【あらすじ】 四月。桜祭りでわく横須賀米軍基地を赤い巨大な甲殻類が襲った! 次々と人が食われる中、潜水艦へ逃げ込んだ自衛官と少年少女の運命は!? ジャンルの垣根を飛び越えたスーパーエンタテインメント! 【感想】 人を食う巨大エビの大群が横須賀に襲来…

「炎立つ」高橋克彦

【あらすじ】 陸奥の豪族安倍頼良(よりよし)の館では息子貞任(さだとう)の婚儀が盛大に始まった。 平将門の乱が平定されてすでに100年を越え 朝廷は蝦夷(えみし)たちを俘囚(ふしゅう)と悔るばかりだった。 源平の武士たちの台頭を前に東北の地に黄金…

「まほろ駅前多田便利軒」三浦しをん

【あらすじ】 まほろ市は東京のはずれに位置する都南西部最大の町。 駅前で便利屋を営む多田啓介のもとに高校時代の同級生・行天春彦がころがりこんだ。 ペットあずかりに塾の送迎、納屋の整理etc. ―ありふれた依頼のはずがこのコンビにかかると何故かきな臭…

「サクリファイス」近藤史恵

【あらすじ】 ただ、あの人を勝たせるために走る。それが、僕のすべてだ。 勝つことを義務づけられた〈エース〉と、それをサポートする〈アシスト〉が、 冷酷に分担された世界、自転車ロードレース。 初めて抜擢された海外遠征で、僕は思いも寄らない悲劇に…

「夏と冬の奏鳴曲」麻耶雄嵩

【あらすじ】 首なし死体が発見されたのは、雪が降り積もった夏の朝だった! 20年前に死んだはずの美少女、和音(かずね)の影がすべてを支配する不思議な和音島。 なにもかもがミステリアスな孤島で起きた惨劇の真相とは? メルカトル鮎の一言がすべてを解…

「ダークゾーン」貴志祐介

【あらすじ】 神の仕掛けか、悪魔の所業か。 地獄のバトルが今、始まる! 戦え。戦い続けろ。 【感想】 物語は冒頭から突飛な設定で始まります。 目が覚めたらそこは異空間。体は化物。 そして始まる18対18の命をかけた7番勝負。 登場人物同様、わけがわからな…

「風が強く吹いている」三浦しをん

【あらすじ】 奇跡のような出会いから、 清瀬灰二と蔵原走は無謀にも陸上とかけ離れていた者たちと箱根駅伝に挑む。 それぞれの「頂上」めざして…。 長距離を走る(=生きる)ために必要な真の「強さ」を謳いあげた、 超ストレートな青春小説。 【感想】 素人達…

「りら荘事件」鮎川哲也

【あらすじ】 残り少ない暑中休暇を過ごすべく、秩父の『りら荘』に集まった日本芸術大学の学生たち。 一癖も二癖もある個性派揃いである上に各様の愛憎が渦巻き、 どことなく波瀾含みの空気が流れていた。 一夜明けて、りら荘を訪れた刑事がある男の死を告…

「星々の舟」村山由佳

【あらすじ】 禁断の恋に悩む兄妹、他人の男ばかり好きになる末っ子、 居場所を探す団塊世代の長兄、そして父は戦争の傷痕を抱いて-。 愛とは、家族とはなにか。こころふるえる感動の物語。 【感想】 偏屈な父親とその子供達一家の家族の話。 ミステリ、サス…

「憎悪の化石」鮎川哲也

【あらすじ】 十月二十六日、夕さりの有楽劇場で開幕のベルが鳴る。 座席に戻らない岡崎エミ子を案じた友人たちはロビーへ出、 係員から行方を知らされて耳を疑う。 曰く「エミ子さんは亡くなりました」と。 挙式を控え至福の境にあると見えた彼女が、何ゆえ…

「仮想儀礼」篠田節子

【あらすじ】 信者が三十人いれば、食っていける。五百人いれば、ベンツに乗れる― 作家になる夢破れ家族と職を失った正彦と、 不倫の果てに相手に去られホームレス同然となった矢口は、 9・11で、実業の象徴、ワールドトレードセンターが、 宗教という虚業に…

「天使のナイフ」薬丸岳

【あらすじ】 生後五ヵ月の娘の目の前で妻は殺された。 だが、犯行に及んだ三人は、十三歳の少年だったため、 罪に問われることはなかった。 四年後、犯人の一人が殺され、檜山貴志は疑惑の人となる。 「殺してやりたかった。でも俺は殺していない」。 裁か…

「ハーモニー」伊藤計劃

【あらすじ】 21世紀後半、「大災禍」と呼ばれる世界的な混乱を経て、 人類は大規模な福祉厚生社会を築きあげていた。 医療分子の発達で病気がほぼ放逐され、見せかけの優しさや倫理が横溢する“ユートピア”。 そんな社会に倦んだ3人の少女は餓死することを選…

「死のある風景」鮎川哲也

【あらすじ】 嫁ぐ日を間近に控えて失踪し、 無惨な変死体となって発見された二人の若い女性。 真佐子は阿蘇の噴火口に身を投げ、 鶴子は金沢の内灘海岸で銃弾を受けて死んでいた。 幸福だったはずの二人を襲った悲劇の裏にはいったい何が。 錯綜した謎に名…

「虐殺器官」伊藤計劃

【あらすじ】 9・11以降の、“テロとの戦い”は転機を迎えていた。 先進諸国は徹底的な管理体制に移行してテロを一掃したが、 後進諸国では内戦や大規模虐殺が急激に増加していた。 米軍大尉クラヴィス・シェパードは、その混乱の陰に常に存在が囁かれる謎の男…

「黒死館殺人事件」小栗虫太郎

【あらすじ】 黒死館の当主降矢木算哲博士の自殺後、 屋敷住人を血腥い連続殺人事件が襲う。 奇々怪々な殺人事件の謎に、 刑事弁護士・法水麟太郎がエンサイクロペディックな学識を駆使して挑む。 悪魔学と神秘科学の結晶した、めくるめく一大ペダントリー。…

「黒いトランク」鮎川哲也

【あらすじ】 汐留駅でトランク詰めの男の腐乱死体が発見され、 荷物の送り主が溺死体となって見つかり、 事件は呆気なく解決したかに思われた。 だが、かつて思いを寄せた人からの依頼で九州へ駆けつけた鬼貫の前に 青ずくめの男が出没し、アリバイの鉄の壁…

「虚無への供物」中井英夫

【あらすじ】 昭和29年の洞爺丸沈没事故で両親を失った 蒼司・紅司兄弟、従弟の藍司らのいる氷沼家に、さらなる不幸が襲う。 密室状態の風呂場で紅司が死んだのだ。 そして叔父の橙二郎もガスで絶命―殺人、事故? 駆け出し歌手・奈々村久生らの推理合戦が始ま…

「悪の教典」貴志祐介

【あらすじ】 学校という閉鎖空間に放たれた殺人鬼は高いIQと好青年の貌を持っていた。 ピカレスクロマンの輝きを秘めた戦慄のサイコホラー。 【感想】 高校が舞台。人気者であらゆる能力に優れた教師がいる。 しかしその実像は、という話。 一気に読めて面…

「ラランデの星」鳴海風

【あらすじ】 江戸の天文学者・高橋至時とその嫡男作助、そして弟子の伊能忠敬―。 宇宙の真理を求めて、星々の輝きに魅せられた男たちの不撓不屈の情熱と生きざまを描く渾身の長篇力作。 【感想】 江戸時代を舞台として、天文学者の父・息子を描いた物語。 …

「恋愛時代」野沢尚

【あらすじ】 早勢理一郎と衛藤はるは元夫婦。 離婚した後も何かと理由をつけてはよく会っているおかしな関係だ。 ある日、話題は再婚のことに。 「早く結婚しろよ」「あなたこそ!」意地っ張りな二人は、 自分の手で互いの結婚相手を探し出すと言ってしまう…

「真田太平記」池波正太郎

【あらすじ】 天正10年(1582年)3月、 織田・徳川連合軍によって戦国随一の精強さを誇った武田軍団が滅ぼされ、 宿将真田昌幸は上・信二州に孤立、 試練の時を迎えたところからこの長い物語は始まる。 武勇と知謀に長けた昌幸は、 天下の帰趨を探るべく手飼い…